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(表紙) [*1]歎異鈔 端坊[共 十二] (本文) 歎異抄 竊迴愚案 粗勘古今 歎異先師口伝之真信 思有後学相続之疑惑 幸不依有縁知識者 争得入易行一門哉 全以自見之覚語 莫乱他力之宗旨 仍故親鸞聖人御物語之趣 所留耳底 聊註之 偏為散同心行者之不審也[云々] 【 竊《ひそ》かに愚《ぐ》案《あん》を迴《めぐ》らして、粗《ほぼ》古《こ》今《こむ》を勘《かんが》ふるに、先《せん》師《し》の口《く》伝《でん》の真《しん》信《しん》に異《こと》なることを[*1]歎《なげ》き、後《こう》学《がく》相《さう》続《[*2]ぞく》の疑《ぎ》惑《わく》有《あ》ることを思《おも》ふに、幸《さひはひ》に有《う》縁《えん》の知《ち》識《しき》に依《よ》らずば、争《いか》でか易《ゐ》行《ぎやう》の一《ゐち》門《もん》に入《い》ることを得《え》んや。全《また》く自《じ》見《けん》の覚《かく》[*3]語《ご》を以《も》て他《た》力《りき》の宗《しゆ》旨《し》を[*4]乱《みだ》るること莫《なか》れ。仍《よ》て、故《こ》親《しん》鸞《らん》聖《しやう》人《にん》御《おん》物《もの》語《がたり》の趣《をもむき》、耳《みみ》の底《そこ》に[*5]留《とど》むる所《ところ》、聊《いささか》之《これ》を[*6]註《しる》す。偏《ひとへ》に同《どう》心《しむ》行《ぎやう》者《じや》の不《ふ》審《しん》を散《さん》ぜんが為《ため》なりと云々 】 |
【校訂】 *1 蓮如本 歎異抄一通 右下に「蓮如之」とあり *1 「歎」の返点「レ」=蓮如本「二」 *2 底本一字虫喰。蓮如本により「ぞ」を補う *3 「語」 =蓮如本「悟」 *4 「乱《みだ》るること」 =蓮如本「みだること」 *5 「留《とど》むる」 =別本「留《とど》まる」 *6 「註」=蓮如本「注」 |
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